主役は「幽霊」の能舞台

初心者も楽しめる能公演「鵜飼」

 

皆さん、能ってご覧になったことはありますか?

なかなか機会がないですよね?

 

昨夜は旦那と谷町四丁目にある山本能楽堂へ。

10年来、フラワーレッスンなどお世話になっている沖原さんのお兄様が能楽師として古典芸能の文化復興の活動をされています。

 

数年前に一度、「はじめての能」のイベントに参加して以来。

我が家の文化レベル度アップのために「能ってなんやねん?」という旦那を誘っていってきました。

 

会場の半分弱は外国人観光客の方。

イタリア、アメリカ、韓国、中国、国際色豊かな客席。

昨夜はNHKのカメラも取材に来られてました。

 

今回はなんと、、、字幕つき。(英訳有り)

事前に30分、能についてや、あらすじの説明があり、至れり尽くせり。

説明の後半は英語で。

 

手元には脚本のプリントもあり、初心者でも楽しめるように細かい配慮がされてました。

 

この「鵜飼」

僧たちが旅の途中、川のほとりのお堂で一夜を過ごすことにしたのですが、そこに松明をもった鵜飼いの老人がやってきます。

僧の中の一人が昔、鵜飼いの老人にもてなしをうけ宿を借りたことを思い出します。

 

が、殺生を禁じられているのに毎夜、鵜飼いをしていたので、その老人は村人に殺されたこと、「自分は実はその殺された鵜飼いの老人の霊」であると名乗ります。

 

僧たちは川の小石に法華経の文字をかいて川に沈め、老人を供養すると、、、

 

地獄から閻魔大王があらわれ、昔、僧をもてなした功徳と法華経の効力により、極楽浄土に送られたと告げます。

 

そう、主役は「幽霊」なのです。

 

日本の古典芸能でも主役をはるほど、昔から存在は認められていたと、、、

 

「生き霊」も日本最古級の小説「源氏物語」で六条御息所を描かれてました。

 

「幽霊」も「生き霊」もいて当然。

わたしたちはあの世とこの世と重なった世界に生きているというのを昔の方はご存知でした。

 

閻魔大王の台詞が響きました↓

「地獄といってもどこか遠いところにあるのではなく、目の前の現実が地獄なのだ。

わたしのような亡者を責める悪鬼も遠いところにいるのではなく、人々の心の中にいるのだ」

 

ほんと、はじめての方も外国の方も絶対大丈夫。

どうしたらわかりやすくできるのか?と細かい配慮がいっぱい。

 

7月23日(火)19時〜「土蜘蛛」初心者も楽しめる能公演

山本能楽堂のホームページ

 

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